性状はJIS規格等で厳密に決められているものの、軽油という特定の分子構造が存在する訳ではなく、数百〜数千種類の炭化水素の混合物です。炭素鎖の炭素数だけで言えば、C12~C16程度の炭化水素混合物となります。長鎖の炭化水素を、より短い性状の長さで切ってやれば軽油やガソリンを作る事が出来るのではないか、との発想で作られたのがFCC触媒であり、現在重油成分からより需要の大きい軽油やガソリンを生成する技術として一般的に利用されています。

 流動床接触分解触媒ともいう。石油の流動接触分解(FCC :Fluid Catalyst Cracking)プロセスで用いられる40~80μm の微粒子上に造粒された個体酸触媒である。  
FCCプロセスでは、原料油がほぼ常圧下、高温でFCC触媒と短時間で接触させることにより、石油中の重質留分が分解する。高オクタン価のガソリン基材を生産するのが本来の目的であったが、最近は重質油の有効なアップグレーディングプロセスの一つとして注目されている。FCC触媒で仕様されるゼオライトは、ほとんどがY型であり、分解活性を持たせるため、通常ナトリウムイオンをプロトンあるいは希土類イオンでイオン交換して用いられている。近年は、ゼオライトを一部脱アルミニウムして淡水熱性を増強したY型ゼオライト(USY)が主流である。  
最近、我が国では需要構造が重質油から軽質化傾向にあるので、触媒の需要は年々増加している。

 

 触媒の作用によって生ずる分解化学反応のことを接触分解といいます。 ここで用いられる触媒、ゼオライトの特徴としては、次の二つがよく知られています。

・ゼオライトには微細な孔が存在し、この孔の直径に応じて入れる分子の大きさが限定されるため、ゼオライトには小さな分子のみが吸着して大きな分子は吸着しないこと。
・固体であるにもかかわらず酸性を示す固体酸であり、反応の際に酸触媒として機能できること。

この二つの特徴がゼオライトの触媒としての画期的な機能を導き出す要因であることがわかってきました。この小さな分子のみを吸着する選択性と、固体酸の酸点を利用し、連続的にプロトン(H+)を供給することにより、炭化水素の低分子化を行うことが理解できます。

 

 

 

 たとえば、個体酸(特殊なゼオライト)の場合、アルカン(CnH2n+2)の炭素鎖を切断するなどの激しい反応を起こすことができます。切断されたアルカンには、瞬時にプロトン(H+)が供給され、安定した分子となります。それが軽油の長さに合う孔を持つゼオライトである場合、周りの雰囲気が300℃前後ならば、液体で留まることが出来ずに瞬間的に蒸発してしまうのです。それを蒸溜塔で回収し冷却すると、軽油が製造されるのです。

 

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